この教科書を見るまでは「マーケティング=広告宣伝活動」と考えていた人も少なくないのではないでしょうか。確かに広告宣伝活動はマーケティングの一部です。
「どこまでがマーケティングの領域なのか」と思われる方におすすめのフレームワーク(思考法)があります。1960年代にマッカーシーというマーケティング学者が提唱した「4P」という考え方です。4Pはそれぞれの要素の頭文字をとったものです。
- Product(製品・サービス)
- Price(価格)
- Place(流通)
- Promotion(広告宣伝)
この4Pはマーケティングミックスとも呼ばれ、マーケティング戦略を考える際の基本の要素になります。4つの要素を上手にミックスすることが重要で、例えばProduct(製品・サービス)があまり良くないのに、Promotion(広告宣伝)に力を入れてもうまくいきません。逆にどんなに商品が良くても、Price(価格)が高すぎれば、誰も購入してくれないでしょう。
この教科書の例に登場する、ギフトに強い架空のお茶屋さん「はなまる茶房」を、4Pに当てはめると、次のようになります。
| 4P | はなまる茶房の例 |
|---|---|
| Product(製品・サービス) | 飲み比べギフトセット |
| Price(価格) | 3,000〜5,000円 |
| Place(流通) | EC、店舗、百貨店の催事 |
| Promotion(広告宣伝) | SNS、チラシ、ギフト特集ページ |
※第1章を読んだ方は、第1章-1のビジネス全体図シートの「何を」「いくらで」「どうやって」が、Product・Price・Placeにあたることも、確かめてみましょう。
4Pはまさにマーケティングの領域が幅広いことを示しています。広告宣伝だけではなく、販売価格やキャンペーン価格も考えなければならないし、商品をどこで売るのか(Place)についても考えないといけません。さらに製品・サービスそのものの改善もまた、マーケティング活動なのです。
このようにマーケティングは広告宣伝だけではありません。売れるために製品・サービスそのものまで考えるほど、マーケティングの領域は幅広いのです。
4Pは、第5章でくわしく学びます。ここでは、マーケティングの領域が広いことを知っておきましょう。
やってみよう
自社(または好きなお店)の商品を1つ選び、4Pを一言ずつ書いてみましょう。
- Product:何を売っているか
- Price:いくらか
- Place:どこで売っているか
- Promotion:どうやって知らせているか
書けたら、「いちばん弱いもの」「考えていなかったもの」に印を付けましょう。広告宣伝だけを考えていた人は、ほかの3つが空欄になるかもしれません。
答えの例(はなまる茶房)
いちばん弱いのは Promotion です。SNSとチラシだけで、「ギフト お茶 おすすめ」と検索する人に出会えていません。